帰国
研究室の後輩のニザが帰国することになった。
入学金の免除申請が通らなかったみたいで、これ以上留学を続けるのは
経済的にきついらしい。
大学を除籍という形で、6月16日には西条を出発するとのこと。
ニザは、俺のオリキャンの班員だった。
オリキャンとは、大学一年生が5月ごろに行くオリエンテーションキャンプのこと。
入学してから1ヶ月の間、先輩である2年生が1年生をお世話する。
お世話といっても、10人で一班を組んだ1年生を遊ばせて仲良くさせるだけ。
班員の家に遊びに行ったり、鍋をしたり、カラオケに行ったり、
活動内容は班それぞれ。
ニザはマレーシアからの留学生だったから、肉を食べられないとか、
酒を飲んだらいけないとか、肉のエキスが入ったものもダメとか、
宗教上、色々制限があって、大変なことも多かった。
でもその分色々考えたし、ニザに喜んでもらえるように、
野菜と魚の鍋を作ってあげたりもした。
だから、ニザとは途中全然会わなかった期間もあるけど、
一応知り合ってから5年の仲。
そんなニザが帰国することになって、やっぱりどこか寂しい気持ちがある。
特に今年からは研究が一緒になったこともあって、接することが多かったけど、
ニザにもっと喜べるようにしてあげることができんたんじゃないかな。
いろいろしてあげたいっていう気持ちと、正直めんどくさいっていう気持ちが
交錯してて、余裕がなかった。
器の小ささか。
相手に元気や明るさを与えることは大変だな。
まず自分が元気で明るくないといけないもんな。
ひろーい心を持とう。
器のでかい男になろう。
とりあえず、送別会のBBQは楽しもう!